
円形大ピエタ

ジャン・マルエル(1415年没)はパリで王妃イザボーのために制作した後、1397年にブルゴーニュ公の宮廷画家となり、1415年まで2代の公に仕えた。
「円形大ピエタ」はその裏にブルゴーニュ公の紋章が描かれ、様式的特徴から1400年頃の制作とされていることから、マルエル作の可能性があると考えられている。
またマルエルはクラウス・スリューテルの「モーセの井戸」の彩色(1401〜03年頃)も行っている。
世界美術大全集10 ゴシック2 1400年代
円形大ピエタ
ジャン・マルエル? 1400年頃
板 直径64.5cm
フランス パリ ルーヴル美術館
「円形大ピエタ」はその裏にブルゴーニュ公の紋章が描かれ、様式的特徴から1400年頃の制作とされていることから、マルエル作の可能性があると考えられている。
またマルエルはクラウス・スリューテルの「モーセの井戸」の彩色(1401〜03年頃)も行っている。
世界美術大全集10 ゴシック2 1400年代
ジャン・マルエル? 1400年頃
板 直径64.5cm
フランス パリ ルーヴル美術館
ピエタは一般的に十字架から降ろされた死せるキリストを膝に嘆く聖母を指す。
この図は複雑な構成の祈念図になっている。キリストを支えるのは父なる神。神の顔とキリストの頭の間には聖霊を表す白い鳩が描かれ、三位一体の教義が示されている。14世紀末に北方に現れた「主の憐れみ」と呼ばれる新しい祈念図。
二人の天使がキリストの右足を支えていることから「天使の憐れみ」、聖母が左手を支えていることから「聖母の憐れみ」も示しているとされる。
聖母の表情の悲劇性と洗練された線描と色彩感覚の装飾性が国際ゴシック様式を表している。
ルーヴルには同じ頃に似た様式で描かれた円形小ピエタがあって、それと区別するために大ピエタと呼ばれている。
この図は複雑な構成の祈念図になっている。キリストを支えるのは父なる神。神の顔とキリストの頭の間には聖霊を表す白い鳩が描かれ、三位一体の教義が示されている。14世紀末に北方に現れた「主の憐れみ」と呼ばれる新しい祈念図。
二人の天使がキリストの右足を支えていることから「天使の憐れみ」、聖母が左手を支えていることから「聖母の憐れみ」も示しているとされる。
聖母の表情の悲劇性と洗練された線描と色彩感覚の装飾性が国際ゴシック様式を表している。
ルーヴルには同じ頃に似た様式で描かれた円形小ピエタがあって、それと区別するために大ピエタと呼ばれている。